主な受賞について

「産業の発展と地球環境との共生」をめざした顕彰制度として世界自然保護基金(WWF)ジャパン(名誉総裁・秋篠宮殿下)の特別協力を得て創設。
持続可能な社会の実現に寄与する技術・製品開発、環境保全活動・事業の促進、地球環境保全に対する意識の一段の向上を目的としています。
焼却処分されていた食品廃棄物について、枯草菌C-3102株を含有する微生物資材「サーベリックス」を用いた微生物発酵によって95%以上の減量率で減量化し、好気性菌による高温発酵によって良質な堆肥の作製を実現、その堆肥を農地に施用することで作物生産における収量増加を期待できるという循環型農業の推進技術を開発した。
サーベリックスによる微生物発酵技術の普及が進むことで、減量化により食品廃棄物の焼却・埋立て処分量が削減されるとともに、堆肥を使用した有機農業が推進されることで循環型社会の形成に貢献し得る。実際、カット野菜工場から排出される野菜屑等の食品廃棄物をサーベリックスで95%以上の減量率で減量化しできた堆肥を農地で使ったところ、ダイコンは51%、ニンジンは43%、収量が増加した。
本技術は、微生物による発酵技術を利用したものであり、高度な機器等を使用しないため、技術的な障壁は低く、アジア・アフリカ等の発展途上国においても、容易に導入され得るものと考えられる。
ビール酵母細胞壁を活用した農業資材を植物に施用すると、
1農作物の増産に大きく寄与する
2化学農薬の使用回数を削減することが可能となる
3日照不足などの悪環境下でも安定した農作物生産ができる
4収穫量あたりの温室効果ガス排出量を削減することにより、地球温暖化防止や持続可能な循環型社会の実現に貢献することが期待できる。
エコプロアワードは、旧「エコプロダクツ大賞」の理念や実績を継承しながら、様々な社会経済の変化を視野に入れて2018年度に刷新され、上記エコプロ展と一体的に実施される表彰制度です。
経済のグローバル化やパリ協定の発効、SDGsの制定など社会経済を取り巻く状況の変化を視野に入れ、日本市場において事業者、消費者、投資家、さらには市場関係者に評価が高く、具体的に優れた環境配慮が組み込まれた製品、サービス、技術、ソリューション、ビジネスモデルといった案件を表彰することによって、これらのさらなる開発・普及の促進を図り、持続可能な社会づくりに寄与することを目的に表彰を行います。
環境に対する社会的関心を高めることを目的として1974年に創設された表彰制度です。
環境保全や環境の質の向上への貢献が認められる調査、研究、技術開発、実践活動などにおいて成果を挙げた個人、法人、団体等を表彰しています。
ビール醸造副産物である「酵母細胞壁由来の農業資材」は、植物に与えると植物本来の免疫力を高め、また土壌を還元することにより有用菌優勢の微生物叢に変化させるという2つの効果を持った農業資材である。食品由来で安全・安心であること、植物の免疫を高めることによる病気への耐性の強化、収穫量の増加、土壌の改善などにより農作物の品質が向上するとともに、収穫量あたりの温室効果ガスの排出量が削減され持続可能な農業に貢献できることなどが実証されている。
本技術は国内外における安全・安心で持続可能な植物栽培への貢献している点などにおいて高く評価された。
枯草菌「C-3102株」を含んだ微生物資材である堆肥化促進材「サーベリックス」を微生物発酵に利用することにより、堆肥化時の有機物に対する分解力を高めると共に、温度上昇を促進し余分な水分を排水させることで95%以上の減量率で食品廃棄物を減量化できる。また、廃棄コストを削減するほか、食品廃棄物の減量化により廃棄物輸送で発生するエネルギーの削減や焼却処理せず堆肥化することで焼却処理によって発生するCO2の排出抑制、食品廃棄物の処分費用を焼却処分と比べて約半分に抑えることで大幅なコストダウンが期待できる。
食品廃棄物を微生物発酵により減量化した上で、堆肥として再利用できる循環型有機系農業(サーキュラーエコノミー)を推進する本技術を開発したことが評価された。
“日本発、世界の経済をエコ化する!”をコンセプトに、エコビジネスの芽を見つけ、育てるコンテスト”『eco japan cup』。
新しいビジネスモデルの発掘や環境配慮経営の普及、エコビジネスでの雇用創出・地域活性化を目指し、環境ベンチャーの育成支援を目的として、支えあう連携恊働のための出会いの場づくりを行い、表彰しています。