アサヒバイオサイクル株式会社(本社:東京 社長:千林紀子)は、農林水産省・外務省が主導する「ブラジルの劣化牧野※1回復モデル実証調査」に参画します。
本実証調査は、日本・ブラジル両政府(日本側:農林水産省、外務省、ブラジル側:農業・畜産省、農業開発・家族農業省)と、日本企業、ブラジル国内の日系農協が連携する官民一体の取り組みです。
ブラジルは、牧草地や農地の60%が荒廃した、または荒廃が進行中の状態にある土地と言われています。ブラジル政府は、2023年12月に「劣化牧野を持続可能な農業生産と森林に転換するための国家プログラム」を始動し、広大なブラジル国内の劣化牧野のうち4千万haを10年かけて再生し、農業作物・家畜・森林の総合的農業を導入するとしています。
本実証調査は、ブラジルにおける劣化牧野の回復への貢献という形で社会課題の解決を目指すもので、実施期間は2026年3月までの予定です。
2025年4月から、ブラジル国内のモデルファーム※2で、日本企業が提供する土壌改良材やバイオスティミュラント※3、飼料用プロバイオティクス活用し、劣化牧野を再生させることで農作物や畜産物の生産性を向上させるとともに、開墾目的の新たな森林伐採を行わないことなどによる環境保全を図り、生産性と持続可能性の両立を目指します。
アサヒバイオサイクルは、本実証調査に製品や独自技術を活用することにより、ブラジルにおける劣化牧野の社会課題解決に貢献していきます。
※1 劣化した牧草地や耕作放棄地、森林伐採後の放棄地などを指す ※2 ブラジル南東部のセラード地域と、ブラジル北部のアグロフォレストリー生産地帯にある劣化牧野となった農地 ※3 植物に対する非生物的ストレスを制御することにより気候や土壌のコンディションに起因する植物のダメージを軽減し、健全な植物を提供する新しい技術 ※4 畜産物1kgを生産するために必要な飼料の摂取量(または消費量)を示す指標