腸内菌叢について家畜を健康に育てるために
有用菌が優勢な腸内菌叢を作ろう。
- 動物の腸内には1000種類・100兆個もの腸内細菌が存在すると言われ、複雑な生態系の「腸内菌叢」を形成しています。

- 腸内菌叢は「飼育環境」や「飼料の変化」をはじめ様々なストレス要因によって変動し、生産成績につながるため、腸内菌叢を考えることはとても重要になります。

- 動物の腸内菌叢は、生後に形成され始め、有用菌が多い菌叢を保つことが健康な状態を保つことにつながります。

上手な生菌剤の選び方・使い方
■ 腸内菌と同種の菌(乳酸菌など)
- 使用する場合には、消化管内に既に存在している菌数と同等またはそれ以上の菌数が必要です。
(飼料1gあたり108個/g以上与える必要があります)
- 誕生直後など腸内が無菌の場合は1羽/1頭あたり104個/g必要となります。
- 腸内菌を使用する場合、その家畜由来か否かも重要です。
- 腸内菌は嫌気性(酸素を必要としない)であり、高温には耐えられません。
酸素と触れやすく夏場など高温になりがちな飼料中では菌数が減少してしまいます。
■ 腸内を通過する菌(枯草菌など)
- 一般的には飼料1gあたり105個以上与える必要があります。
- 目的や発育ステージ、環境に応じて量を増減させて使用します。
- 芽胞状態になる菌は飼料中でも死滅しにくく、条件によってはペレット製造が可能なものもあります。